芳根京子さんタイトル

 
yoshine kyoko
97年東京都生まれ。13年、ドラマ『ラスト♥シンデレラ』で女優デビュー。連続テレビ小説『花子とアン』に花子の親友・蓮子(仲間由紀恵)の娘役で出演。15年秋に公開された『先輩と彼女』ではヒロインを務めた。
ブログ「芳根京子のキョウコノゴロ」
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認めてもらえるって、こんなにうれしいことなんだ

芳根京子インタビュー[前編]

両親の別居により、母と連れ立ち香川県の小豆島から東京へと越してきた香川真琴。かつて合唱の名門校と呼ばれた表参道高校に転校し、合唱部の扉をたたくも、部は廃部寸前。しかし真琴は“ある目的”を果たすため、両親が青春時代を過ごしたこの合唱部の立て直しを決心する……。笑って泣ける青春学園ドラマ『表参道高校合唱部!』の主人公、歌の力でミラクルを起こす真琴を演じた芳根京子さんの女優スタンスにせまります。

──今日はまた真琴とは違う雰囲気のかわいらしさですね。
「前髪がだいぶ伸びました(笑)」
──『表参道高校合唱部!』に出演する以前から活躍されていましたけど、「この作品でガッと行った!」って実感、きっとありますよね?
「この作品は人生の転機だな、っていう風に感じています」
──声をかけられることが増えたんじゃないですか?
「増えました。うれしいな思います」
──なんて声をかけられるとうれしいですか?
「『真琴』って声をかけられることは意外と少ないんです。『芳根ちゃん』とか『キョンちゃん』って言ってくださる方が多くて、名前を呼んでくださるのはすごくうれしいです。『真琴』で終わらず、それ以上に知ってくださってる!って」
──転機とのことですが、本作を通して「力がついたな」って実感することは何かありますか?
「度胸がついたのかな。撮影初日は緊張とプレッシャーで体調が悪くなっちゃって、どうしようと思っていたんですけど、初日を終えてみると『あれを乗りきった』っていう自信がついたというか。朝から晩まで4ヶ月みっちり撮影することが初めてだったので、体力的にも自信がつきました」
──最初の“ど緊張”はどうやって解いたんですか?
「いや、緊張はなくなりませんでした。立っていられないくらい体調が悪くなってしまったんですけど、鎮痛剤を飲んだら体は治った。『なんだこれだけか』と思いました(笑)」
──「今後はもう大丈夫」と?
「大丈夫というよりも、どうにかなるだろうというか。無理だと思っていたけど乗り越えられたから、どんなときも、自分の力をきっと発揮できるだろうと。自分をちょっと信じられるようになりました。私、涙もろかったんです。感動しても、うれしくても、さみしくても、不安でもすぐ泣く。それがこの作品で少し強くなったのかなと思います。泣く度、まわりに頼っていたんですけど、いまは自分の足で立たないと、と言い聞かせています」

芳根京子さん──真琴は観ていて嘘っぽく感じない。『そんなのウソじゃん』って感じることなくドラマの世界を楽しむことができました。
「その言葉、すごくうれしいです。ウソっぽくならないことを意識していたので。やりすぎるとちょっと違うし、その調節というか、そこが難しかったんです」
──まわりから「上手い」って言われるでしょう?
「友だちからは『不思議な気分になった』って言われます。『私の知っている芳根京子と違って見えるってことは、お芝居が上手いんじゃない?』とかって。ただまわりからの言葉は、『思ってなくても褒めてくれているのかな』って受け取っていたので、『あ、ありがとう』ぐらいだったんですけど……」
──でも「週刊ザテレビジョン」のドラマアカデミー賞で主演女優賞を獲得したり、評価はもはやご近所レベルではないですよ?
「認めていただけるってことはこんなにうれしいことなんだって発見しました。まったく初めましての人から評価をいただく機会が増えて、ものすごくうれしいです」

2016.2.5
[text]八王子真也


表参道高校合唱部!
演出/石井康晴 池田克彦 吉田秋生 脚本/櫻井剛
出演/芳根京子 ・ 志尊淳 吉本実憂 森川葵 堀井新太 高杉真宙 萩原みのり 泉澤祐希
川平慈英 堀内敬子 ・ 神田沙也加 デビット伊東 立石涼子 ・ 平泉成
高畑淳子 城田優

©TBS

Blu-rayボックス
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ともにON SALE/発売元:TBS 販売元:TCエンタテインメント
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