記者会見レポート

『さらば あぶない刑事』完成披露試写会&舞台挨拶

30年の集大成に1000人のファンが熱狂!

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2016.1.12@新宿区


恭兵さんが舘さんを上げたり、下げたり(笑)。愛のあるコメントで一同が大爆笑。



舘「先ほどもありましたように、(長谷部)香苗ちゃんのお父さん、長谷部(安春)監督が撮った1作目の『あぶない刑事』に原点回帰したいという気持ちで、今回は初めて最初の段階から監督やプロデューサー、脚本家、恭サマと僕でミーティングをしました。僕としては原点に戻った『あぶ刑事』ができたと感じています。ただ、オンコ(浅野)のシーンだけは、突然ドワッと入ってきて、そのままドワッと去っていく……それだけは予想外でしたけど(苦笑)。でも本当に楽しい作品になったと思います」

柴田「本当は、僕は70歳を過ぎてからやりたいなとずっと思っていたんです。70歳を過ぎたら、多少イイワケもできたり、舘さんがセリフを覚えられなかったりしてもしょうがないかなとか、思っていたんです(笑)。ただこの年齢でやれて、舘さんもセリフをちゃんと言えたし(笑)、僕も何とか走れたし、すごく楽しかったです(笑)。ホントにいい作品になったなと思っています」

浅野「私は……監督やプロデューサー、舘っちゃんから『原点に戻って!』って言われても、『あぶ刑事の原点って何?』みたいに思ってて(笑)。それで、ユルーイ感じで、やってることはツジツマが合わないことばかりだし、ちっともリアルじゃないし、それでも「あぶ刑事だからね!」って力強く認めさせられちゃうところが原点なんじゃないかと思ったんです。だから、私なりに一生懸命真面目に演じていたら、『お前だけがブルドーザーみたいにやってきて、全部なぎ倒して帰って行った!』みたいに言われて「失礼だわ!」って思います(笑)。お洋服だってそれなりに考えたのに……」
舘「ホントかよっ(笑)」
浅野「やりたいことをやっただけよっ! そしたら監督から『お願いだから1着だけちゃんとした服を着て』って泣いて頼まれて(笑)。『そうね、1着だけならいいわ』って。それ以外は好きなようにやらせていただきました。きっと皆さんに楽しんでいただける作品になっていると思います。もし気に食わなかったら、『次、頑張ってつくりなさい!』っていう声をください!」

仲村「最近、この順番でコメントを求められることが多くて非常に話しにくいです……(笑)。この流れで来ると、『オレがここでまともなこと言わないでどうするんだ』と、自分にプレッシャーをかけてしまうというか(笑)。さっき舘さんが原点回帰っておっしゃいましたけど、僕も浅野さんと同じく、『あぶ刑事の帰るべき原点って、どこだったかしら……』とすっかり見失っている状態だったんですけど(笑)」
一同「(爆笑)」
仲村「強いて言うならば、僕に『原点に帰れ』と望まれたことは、『(初代捜査課課長・近藤卓造を演じた)中条(静夫)さんがココにいました』っていう、課長の席に残るにおいや温かみだったのかなと……。実は、演じているときはまったく意識してなかったのですが、完成した作品を観たときにそれが町田透からちょっとだけ出ているような、不思議な感覚が……」
舘「オレは全然感じなかったけど!」
仲村「えっ、そうですか!? 僕は感じたんですけど……自分に甘いですかね?」
舘「甘いっ!」
仲村「ハハハ(笑)。でもエンディングロールまで見ていただければ伝わると思いますが、中条さんもちゃんといらっしゃいます。それが僕が感じた原点かなと思っています」

ベンガル「私が話をまとめなきゃみたいな流れになってますけど……(笑)。私にはそんな力はなくて。とっちらかしちゃう力はあるのですが。さっきの原点という話でいうと、後悔なら結構ありまして。『あれ、全然ウケなかったなぁ』とか(笑)。『あぶ刑事』の魅力は中心の4人のパワーに尽きるんじゃないですかね。舘さんは僕よりちょっと年上ですけど、『まだこんなに動けるのか!』とビックリしました。僕なんか注射でも打たない限りムリですね……。あ、変な注射じゃないですよ(笑)。元気になるやつです」
一同「(大爆笑)」
(司会)久々の現場はいかがでしたか?
ベンガル「あ! そういう質問でしたね(笑)。僕は、舘さんと恭兵さんとだけの共演だったので。今回は外国人の役っていう感じでしょうか。観てのお楽しみ……ですけど。港署は卒業して違う職業をしています。そんなところも楽しんでください」


このベンガルさんの謎のコメントにステージ上は「?」がたくさん浮かんでいました。

伊藤「僕は昨日観た映画のタイトルも忘れちゃうし、人の名前もあまり覚えられないんですけど、この作品の現場に行くと、たくさんのお馴染みのメンバーや亡くなった方も含めて、皆さんの声や表情を全部覚えているんです。これって自分にとってスゴイ作品だったんだなと改めて思いました」

長谷部「これで本当に最後なんですね……。そう思うと何だか悔しい気持ちになってきちゃいます。舘さんもまだまだハーレーに乗ったり、ガバ(拳銃/コルトガバメント)持ってアクションされて、恭兵さんの華麗なステップも健在で、試写を観たときに涙が出ました。温子さんはもっとハジけそうですし、もったいないという気持ちでいっぱいです。ただ、現場でお会いしたベンガルさんと(伊藤)洋三郎さん、海一生さん、衣笠(拳次)さんとの撮影の待ち時間では、会話が健康ネタになっていたので、やっぱりこれがいいタイミングなのかな、とも思いました(笑)」

(司会)最後にお二人からメッセージをいただきたいと思います。
柴田「この映画、絶対ヒットすると自信があります。でも万が一……万が一ということもあります。もし今日ご覧になって面白かったらぜひ、恋人と一緒に、恋人がいない方はお友達と一緒に、お友達が少ない人はご両親とぜひ、お金を払って観てください。そうすると、より一層楽しいです(笑)。よろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました」

舘「手前味噌ですが、いい作品ができたなと思っております。携わってくださった俳優さん、スタッフさん、そしてここにいる皆さんに心から感謝したいと思います。ありがとうございました」

[text]戸塚未来



さらば あぶない刑事
監督/村川透 脚本/柏原寛司
出演/舘ひろし 柴田恭兵 浅野温子 仲村トオル ほか
配給/東映(16/日本/118min)
1シリーズ7作目にして最終作。定年を間近に控えたタカ&ユージの「最後の5日間」。かつて壊滅させた「銀星会」の残党を追っている最中に現れた史上最強の敵との激闘。2人は無事に退職の日を迎えることはできるのか……。1/30公開
©2016『さらば あぶない刑事』製作委員会
『さらば あぶない刑事』のオフィシャルサイト

舘ひろしさん×柴田恭兵さんの2ショットが表紙の「ピクトアップ#98(2015年12月18日発売号)」では『さらば あぶない刑事』を大特集!舘さん×恭兵さんの対談インタビュー、浅野温子さん、仲村トオルさん、村川透監督の単独インタビュー、そしてこれまでシリーズを支えてきたスタッフアンケートなどを掲載しています。往年のファンの方からも大好評をいただき、現在絶賛発売中です。


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