記者会見レポート

『ニート・ニート・ニート』映画公開直前イベント

誰かの背中をちょっと押せるような映画になった

2018.11.14@港区
『ニート・ニート・ニート』イベント1

左から、宮野ケイジ監督、森田美勇人さん、安井謙太郎さん、山本涼介さん、灯敦生さん、原作者・三羽省吾さん。「両側が180㎝越えなので、ちょっと前に出てしゃべります、遠近法を利用して(笑)」と会場の笑いを誘う安井さん。


舞台挨拶に立ったのは安井謙太郎さん、山本涼介さん、森田美勇人さん、灯敦生さん、宮野ケイジ監督、原作者・三羽省吾さんの6人。
キャストと監督は、さすがに北海道ロケ3300kmの道のりを一緒に過ごしてきた間柄だけあって、すっかり打ち解けています。当然トークもはずみ、会場は愉快な雰囲気に包まれました。

『ニート・ニート・ニート』2撮影時のエピソードに関するトークでは、安井さんが「いろんな雑誌取材でも話したんですけど……、僕ら男三人衆は銭湯巡りをあちこちで楽しみましたね〜」と想い出すように語り出すと、山本さん、森田さんもその銭湯話に乗っかります。なんでも、山本さんと森田さんがふたりで銭湯に出かけた際、露天風呂を満喫中の森田さんに突然、蜂が襲いかかってきたそう。めざとく、湯船のゴミ取り用の網を見つけた森田さんは、それを手に取り、蜂と格闘。「自分も露天風呂へ」とドアに手をかけ屋外に出ようとした山本さんは、蜂の存在に気付き、そのままステイ。全裸で蜂と格闘する森田さんを屋内から楽しく見学したとのことでした。

キャスト4人には「もし1ヶ月間ニートになったとしたら、何がしたいですか?」という共通質問も。
灯さんは「〝ミート・ミート・ミート〟をしたいです。外に出ないってことは、肌とか体型とか気にしなくていいってことですよね。だったら1ヶ月間、ずーっと肉を食べ続けられる。私、肉好きなので(笑)」。
森田さんは「劇中、僕は巻き込まれて行く役回りだったから、(安井さん演じる)レンチのように、みんなの家を回って無理矢理連れ出して、リアル『ニート・ニート・ニート』みたいなことをしたい。でも北海道まで運転するのは体力的にもしんどいんで、秋田くらいまで行ければ(笑)」と告白。
「似ちゃうんだけど……」と続けたのは山本さん。「この作品でやり残したことがひとつあるんです。撮影当時は仮免で、運転できなかったんですよ。ワンシーン、運転する場面がありますけど、あれは牽引車に引かれた車に乗って運転するフリしているだけ(笑)。だから北海道にみんなで行って、ドライブしたい」。
「一歩も外に出ない、誰ともしゃべらない」と、意外(?)な願望を語ったのは安井さん。「ふだんはしゃべる機会も多いし、いろんな人と話すんですけど、それを絶ったときに自分はどうなるんだろうっていう興味があります。人間って、1ヶ月間しゃべらなかったらどうなるのかな……」。

『ニート・ニート・ニート』3舞台挨拶は約30分間展開。場内が盛り上がるなか、トークは安井さんからのメッセージで締められました。
「北海道はつい最近も災害があったばかり。僕らのこの映画がどこまで、なにができるかはわからないですけど、少しでも北海道の方々の力になれたら、うれしいです。『誰かの背中をちょっと押せるような映画になったんじゃないかな』と感じているこの作品を、ひとりでも多くのみなさんに届けられたらと思っています。みなさんも一緒にチームとしてこの映画を盛り上げてください。どうぞよろしくお願いします」。

[text]hco


ニート・ニート・ニート
監督・脚本/宮野ケイジ 原作/三羽省吾
出演/安井謙太郎 山本涼介 森田美勇人 灯敦生
配給/スパイラル・ピクチャーズ マッハ (18/日本/120min)
無職・レンチの「北海道へ行くべ!」という一声に、不本意にも巻き込まれる失業中のタカシ、引きこもりのキノブー。東京を発った3人の車は、レンチが出会い系で見つけたという謎の少女・月子も乗せ、一路、北を目指すのだった──。11/23~全国順次公開
『ニート・ニート・ニート』のオフィシャルHP


現在発売中のピクトアップ115号(2018年12月号)では安井さん、山本さん、森田さん、3人のインタビューを掲載しています。