みんなと一緒に上の世代に立ち向かっていきたい
ラブレターズ
──ライバルは誰ですか?
溜口 ライバルですか……。
塚本 ウエストランド。僕らはコントで彼らは漫才って違いはありますけど、お互いお笑いの養成所とかも出ていなくて、フリーの頃から同期といえる同期はウエストランドくらいなんですよ。だからいつも気にはなっちゃいますね。
溜口 僕はmiwaちゃんかなー。
塚本 miwaちゃんは歌手じゃん。なんでよ。どの辺がよ。
溜口 やっぱり僕と同じちいさいキャラで、歌うまいっていう。
塚本 歌うまい関係ないだろ!
溜口 結構最近ぐいぐいきてるみたいなんで、まあ負けちゃいらんないなって。ちょっと歳下ですけども、芸歴はたぶん同じくらいだと思うんで。
塚本 芸歴もだいぶ若いんじゃない?
溜口 若いか。じゃあなおさら、勢いのある後輩は早く潰しておかないと。お笑いではいないんですよ。
塚本 いないんだ?
溜口 いないよ、だってみんなお笑いの種類が別々じゃないですか。それぞれみんな頑張ってるし。結局同世代でお互いをライバル視するよりも、いまのこの世代が力を合わせてガツンと上を潰さないと。
塚本 まあねえ。
溜口 近いところで潰し合ってもしょうがないかなって。それより、相乗効果で売れなきゃいけない。僕らのこの世代が、とんでもなく層が厚いなって言われたい。だから、ライバルといったら上の人たちですよね。テレビに出てる人たちがライバル。
──確かに。ずっと長年、上の世代の方々が活躍している状況ですもんね。
溜口 そうですよ、ピラミッドが崩れないままじゃないですか。
塚本 全然こっちに出番回ってこないですもんね。……引退制度とかないんすかね。僕らもですけど、僕らよりも上にまた10何年やってきて出られてない先輩方もいらっしゃるんで。
溜口 だから、同世代の誰かがでかい場所、たとえば『アメトーーク』とか『ゴッドタン』『踊る! さんま御殿』なんかの収録に行ったって聞くと、ゾクゾクする。一緒にライブに出ていた人たちが行くってことは、自分たちにもチャンスがあるってことですから。「うわー行かれたか」って気持ちよりも、「我々の番になってきたんだな」って感覚です。その波に絶対乗っかんないといけないし、出遅れないようにしなきゃって思う。その人たち、いまでいうと三四郎さんとか、日本エレキテル連合さんとかがデカい門を開けてくれたんで、そこに入んないとって最近感じますね。
塚本 うん、そうだね。なんか突破口が見えればいい。
溜口 そう考えるとやっぱりmiwaちゃんみたいな魅力が必要ですよね。
塚本 関係ないだろうが。まあ確かにmiwaちゃん、一気に人気者になった感じあるもんな。
溜口 そうですよ、結局ああいう勢いが大事なんですよ。
[text]釣木文恵 [photo]相澤心也
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