うれしかった爆笑問題からのエール
日本エレキテル連合
──おふたりはコンビを組んでから一度お笑いを辞めているそうですね?
中野 はい。衣装を集めすぎて借金をしてしまい、生活に余裕がなくなってきまして。一旦きれいにしてもう一度再出発しようということで、所属していた事務所を辞めました。辞め方がきれいだったということでモデルになっているらしいです。
橋本 教科書通りに。
中野 先輩、社員さん全員に挨拶して辞めて、謹慎して、始める時も「活動を再開します。ご迷惑をおかけしましたので、いまさら戻るわけにいきません、ゼロから出発します」と連絡し、いま所属しているタイタンに入ったときも「タイタンに入らせていただきました」と。
──中野さんは社会に適合できず会社を辞めたことがお笑いに進んだきっかけだそうですが、辞め方をみるとすばらしい社会性ですね!
橋本 そこをぐちゃぐちゃにしてしまうと、今後活動していくときに大変になると思ったので。
中野 えらそうだけど最低なこと言ってる。そうじゃなくて前の事務所にお世話になったから、でしょ?
橋本 すいません。
──(笑)。タイタンにはなぜ?
中野 爆笑問題さんを尊敬しているからです。芸風が全然違うとよく言われるんですが、爆笑問題さんも昔はコントをやられていて、すごく過激なネタをされていましたし。
橋本 そういうことを話すと、田中(裕二)さんも「わかるよ」と言ってくださるんです。
中野 「俺たちも(日本エレキテル連合と)同じようなことしてたから」って。
──太田光さんから声をかけられることはありますか?
中野 事務所の新年会で、みなさんの前で私たちがネタをしたことがあるんです。そのときに「面白かったけど、あそこはこうした方がいいんじゃない?」と言ってきた方がいました。そしたら太田さんが来てくださって、その方に「おめえうるせえんだよ!」と発したあと、私たちに「誰の言うことも聞かなくていい。お前たちの好きなようにしろ」って言ってくださったんです。
──かっこいい!
橋本 かっこよかったです、本当に。
──橋本さんはお笑いを始めたころはどんな方を目指していたんですか?
中野 ベッキーさんでしょ?
橋本 違う、広末涼子。そう、広末涼子になりたかったんです。なれると思ってたんですけど、なれませんでした。
[text]釣木文恵 [photo]相澤心也
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